ハイカラ袴で横浜観光!~文明開化の港町・横浜の女学生&書生スタイルを楽しむ~


こんにちは!Yocco18の遠藤です。

先日、横浜観光応援団(運営:横浜観光コンベンション・ビューロー)の活動として、横濱ハイカラきもの館が提供する横浜観光プラン『袴でアフタヌーンティー』を体験してきました!

『袴でアフタヌーンティー』の説明の前に、まず横浜観光応援団について。横浜観光応援団は、公益財団法人 横浜観光コンベンション・ビューローが運営する、市民参加型の横浜の観光応援プロジェクトです。Yocco18の活動と同じく、横浜を盛り上げることをコンセプトにしていることから内容に興味を持ち、1年ほど前に個人として登録していました。今回、横浜観光応援団枠として体験の機会をいただき、同じくYocco18運営メンバーの坂口さんと二名で参加してきました!



アフタヌーンティーの会場は中区と西区のホテルから選べるということで、「千代崎マリン(中区)」と「戸部みらい(西区)」と一緒に撮影


今回体験した『袴でアフタヌーンティー』は、レンタル着物のサービスを行っている「横濱ハイカラきもの館」によるサービスで、レンタル袴とホテルのアフタヌーンティーの二つの体験がセットになっています。アフタヌーンティーは5つのホテル(ホテルニューグランド、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル、横浜ベイホテル東急、横浜ロイヤルパークホテル、ローズホテル横浜)から選ぶことができ、今回私たちは中華街にあるローズホテル横浜のレストランを選びました。

そして袴の着付けの後、アフタヌーンティーまでの時間(概ね2時間半~3時間)は横浜観光の時間として充てられており、自由に楽しむことができます。決められた観光スケジュールやルートはありませんので、袴を着てどこに行くか、どのように横浜観光を楽しむのかは自分次第。

ノープランで気の向くままに横浜散策をするのも良いですが、今回体験するにあたり、Yocco18なりにテーマを設定しプランを考えてみました。


そのテーマはずばり、「横浜の女学生&書生スタイルを楽しむ!」です。

貴重な袴を着る機会ですので、ハイカラ袴を着て歩くのに似合いそうなスポットを考えました。昔の横浜の女学生&書生の姿を想像しつつ、当時の生活を体験することをキーワードに、複数のスポットを巡っていきます。

普通の観光では行かないような、通なスポットを巡りたい!と思う人には参考になるかと思います。なお時間の制約上、今回は元町および関内外周辺のみに限定しました。一か所だけ楽しむということであれば、三溪園(中区)や旧柳下邸(磯子区)あたりも雰囲気と似合いそうです。また機会があればこちらもチャレンジしたいですね。



和洋折衷建築の旧柳下邸


それでは、以下当日の様子をリポートします!



横濱ハイカラきもの館で着付け

着付けの会場は、シルクセンターにある「横浜ハイカラきもの館 山下町店」。

さっそく選んでいくのですが、女性は着物と袴でたくさんの組み合わせができるため、思っている以上にとても悩みます。一つ一つ丁寧に合わせてもらえるので、あらかじめ雰囲気を決めておくと良いかもしれません。

一方男性はバリエーション豊富な女性の着物と比べると種類が少ないですが、どれもシックな色合いで、上品で落ち着いた印象を受けました。女性から見ると男性の着物もとても素敵です。

筆者が今回選んだのはこちら。ハイカラ風でモダンな横浜らしさをイメージしました。

着付けが終わった後は記念撮影!スタッフの方に撮影していただきました。なお、返却のときは着崩れている可能性があるので、このタイミングで写真を撮っておくと良いです。

余談ですが、袴を着るのは卒業式以来。袴を着ての横浜観光、さらにはアフタヌーンティーを体験することも人生で初めてなので、出発前から興奮が収まりません!

それでは、出発です!



横浜ハイカラきもの館 山下町店 →元町ショッピングストリート

シルクセンターを出て、まず向かうは山手方面。

街行く人の視線に少しドキドキしながらも、横浜のファッション発信地・元町ショッピングストリートを歩きます。

洗練された元町の街並みは、袴で歩くととても絵になりますね。

街角に溶け込む。クラシカルな雰囲気!


元町ショッピングストリートから代官坂方面へ。


おしゃれな代官坂の案内板

案内板が見えたら、右手に見える階段を上ります。その先は、一つ目のスポット「元町百段公園」です!



スポット① 元町百段公園

元町百段公園のあたりは開港期から大正時代にかけて「元町の百段」と呼ばれる急な階段があり、とても眺望の良い場所だったそうです。関内地区や港に出入りする船はもちろんのこと、遠く神奈川宿の方まで見渡せたそうです。今でも関内地区やみなとみらいの景色が楽しめます。

せっかく袴を着て観光をするので、一か所は写真映えする横浜の眺望が楽しめる場所に立ち寄りたいと思い、この場所を選びました。

なお、元町百段公園は、Yocco18が以前制作した横浜商店街振興フォーラム(主催:横浜商工会議所)の動画でも取り上げたスポットです。春の時期は桜と横浜の街並みが同時に楽しめます。


元町百段公園の後は、そのまま山手本通りを西に向かって歩いていきます。


フェリス女学院中学・高等学校の前を通過


信号が長いことで有名(?)な地蔵坂上の交差点を過ぎた後、すぐ右の道路(バス通り)に入ります。住宅街を少し進むと横浜共立学園や横浜女学院の校舎が見えてきました。

そう、次に向かうスポットはまさに…!



スポット② 乙女坂


ハイカラ袴で女学生気分を体験するといえば、やはり乙女坂!

もともとは西坂と呼ばれていたそうですが、先ほど通ったフェリス女学院や横浜共立学園や横浜女学院が近くにあり、女学生たちの通学路になっていることから、いつの日か乙女坂と呼ばれるようになったそうです。

このように、石川町駅周辺は現在も多くの女子校が集積しています。石川町駅の元町口から続く商店街「リセンヌ小路」のリセンヌは、フランス語で「女学生」という意味だそうです。女性の場合、ハイカラ袴で行くにはぴったりですね。

※乙女坂は通学路となっています。学校周辺や道路で迷惑になる行為はお控えください。



かつて外国人居留地だった閑静な山手エリアから、横浜の下町へ!

乙女坂は下りず、一度「地蔵坂上」のバス停まで戻ります。ここで神奈中バス11系統 保土ヶ谷駅東口行に乗車。ここからは打越橋を通り南区へ入ります。山手町から続く眺望の良い尾根沿いの道を西へ進み、唐沢、平楽、山谷と抜けて「中村橋」バス停で下車。


中村川に架かる「睦橋」。この写真で見る川の先は、元町方面へと続きます。

中村橋バス停から南側に目を向けると掘割川の運河が見えますが、今回は反対側・お三の宮方面に向かいます。中村橋バス停から10分ほど歩くと次の目的地に到着!


スポット③ お三の宮日枝神社

1673年創建のお三の宮日枝神社。神社は大岡川と中村川の分岐点に位置しており、伊勢佐木町などを含む関外地区の総鎮守でもあります。

この場所から現在の関内駅周辺にかけてはかつて入海が広がっていましたが、江戸時代に新田として干拓され、現在に続く横浜市街地(関内・関外)の陸地が形成されました。この新田は吉田新田と呼ばれ、吉田新田の鎮守として創建されたのがこの日枝神社です。

そのような歴史から、この場所は横浜市街地発祥の地ともいわれています。


坂口さん。吉田新田を干拓した人物「吉田勘兵衛」に思いを馳せているとのこと。


境内の案内板。吉田新田は横浜市内の小学校の授業で習う機会があり、聞き覚えのある市民も多いのではないでしょうか。


さて、横浜関外総鎮守・日枝神社にお参りしたところで、そろそろ関内方面へと戻っていきましょう。

次の目的は、伊勢佐木町商店街(イセザキモール)!


時間があれば日枝神社からお三の宮通りを歩くのも良いですが、今回は時間の都合上、鎌倉街道に戻って横浜市営バスに乗りました。「阪東橋」のバス停で下車し、伊勢佐木町6丁目に向かいます。



スポット④ 伊勢佐木町商店街

やってみたかった、ハイカラ袴で“イセブラ”

伊勢佐木町は横浜を代表する商店街の一つで、大正から戦後にかけては横浜で最も栄えた繁華街です(かつて東洋一の繁華街とも呼ばれていました)。

商店街は伊勢佐木町1丁目から7丁目まで約1.3キロ続いており、今いる場所は黄金町駅に近い6丁目。この周辺は市内でも古本屋が数多く立地し、筆者も時折、郷土資料を集めに通っています。

そう、ハイカラ袴でやりたかったことの一つは、この写真を撮ることです!!

女学生といえば、やはり勉学、読書!ということで、寄りました。古本屋に!

時間があれば、横浜の本を探したかった…!

坂口さんも似合っています!


さて、ここまで長く歩いたのでお腹もすいてきました。ということで、伊勢佐木町6丁目にある創業明治年間の「川本屋茶舗」に訪問します。


店主の川本さんにおすすめを尋ねたところ、お店の看板商品である自家製パウンドケーキ「横濱いせぶらパウンド」を紹介されたのでこちらを購入。お茶の香りと程よい甘みで、イセブラのお供にぴったりです!


お店の外観


和紅茶と宇治抹茶



川本屋茶舗の紙袋。伊勢佐木町の街並みがデザインされていて、レトロおしゃれでかわいい!テンション上がります。



コッペル君と

そろそろ時間も迫っているので、伊勢佐木町はこれで最後に。

協同組合伊勢佐木町商店街の公式マスコット「コッペル君」の看板とツーショット!!かわいいです。

コッペル君のセリフ「文化の香りと季節の風を感じられる町」と袴がとても似合いますね。また今度ゆっくりイセブラしよう・・・!



アフタヌーンティー初体験

市営バスに乗りローズホテル横浜へ移動。

アフタヌーンティーの会場は、ホテル1階にある「ブラスリーミリー ラ・フォーレ」。

まずは紅茶を注文し、その後アフタヌーンティーの食事がテーブルに運ばれます。

「ストロベリーアフタヌーンティー」のメニューでは、苺を使った数々のデザートが並びます。1段目はムースやタルト、2段目はエクレアやマカロン、3段目はスコーンなどとなっており、心行くまで苺のスイーツが楽しめました。

また紅茶はお代わり自由ですので、様々な味を比べて楽しめます。

ボリューム満点!


美味しさが伝わるこの表情!


こちらのお店のアフタヌーンティーは、スイーツだけでなくミニバーガーなどのプレートもあり、味のバランスの良さも魅力でした。スイーツに負けず、どのオードブルも美味しかったです。


アフタヌーンティーは2時間制となっており、時間をかけて食事をすることができます。ランチタイムよりも遅い時間なので店内の雰囲気は落ち着いており、ゆっくり素敵な時間を過ごすことができました。

ごちそうさまでした!



番外編 スポット⑤ 西洋理髪発祥の地

レンタル袴の返却時間(17時)まで少し時間があったため、中華街にあるこちらのスポットに寄り道。

多くの人で賑わう中華街大通りの中ほどに、「西洋理髪発祥の地」の碑があります。こちらの碑をよく見ると、ザンギリ頭をモチーフにした少しユニークなデザイン。

碑と同じ「ザンギリ頭(?)」を真似して撮影してみると面白いかもしれません。袴スタイルだと映えますね!

17時に横濱ハイカラきもの館で袴を返却し、「袴でアフタヌーンティー」体験は終了。お疲れ様でした!



おわりに

普段、横浜18区の様々な地域を歩き回っている私たちですが、改めて“文明開化の港町・横浜“を袴スタイルで楽しむ観光体験ができ、とても新鮮でした。レンタル袴を着てまちを歩くことで、普段とは違う視点から横浜のまちと歴史を楽しむことができ、改めて横浜の魅力を再発見するきっかけが得られました。

また、袴で訪れるならどの場所が良いかを検討する時間も楽しく、今回訪問した場所以外にも、人に合わせて様々なテーマ・角度で横浜を巡ることができるため、このプランのさらなる楽しみ方の可能性を感じました。

もちろん、たくさん歩いた後のアフタヌーンティーは格別で、苺のスイーツも大満足のボリュームです。

市外の人はもちろん、横浜市民にもぜひおすすめしたいです!

以上、Yocco18が送る「袴でアフタヌーンティー」の体験記でした!



横濱ハイカラきもの館「袴でアフタヌーンティー」

【詳細】

https://www.shinnichiya.com/13867

【参加費】

お一人様 税込15,500円~(ホテルアフタヌーンティー、袴一式レンタル、着付け)

【予約可能日時】

  • 事前予約制
  • 火、水、木、金曜日限定(祝日、3月12日~20日は除く)
  • 2024年4月12日まで


今回訪問したところ

ローズホテル横浜 ブラスリー ミリーラ・フォーレ

https://www.rosehotelyokohama.com/restaurant/04/brasserie/

横浜元町ショッピングストリート
https://www.motomachi.or.jp/

元町百段公園
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/midori-koen/koen/koen/ohanami/kouen047.html

お三の宮日枝神社
http://www.osannomiya-hie.or.jp/

伊勢佐木町商店街(イセザキ・モール)
https://www.isezaki.jp/

川本屋茶舗
https://www.kawamotoya.com/